中国、韓国などの新興国経済の近況は?
事実上の中国GDP指数である李克強指数を公表。 2009年の22.9をピークに中国経済成長の停滞は止まらず、2014年5月はとうとう4.0に。 5年間で経済成長は1/5に低下。
 日本の内閣府は2014年6月7日、中国景気が昨年11月から減速しているとの分析を公表した。 中国首相の名前を冠した「李克強指数」を独自につくって試算したところ、今年3月まで5カ月連続で低下していた。 中国国内で設備投資が鈍っていたり、中国政府の政策で消費が抑えられたりしていることが理由という。 世界経済の現状と見通しを示した報告書「世界経済の潮流」で明らかにした。 指数は内閣府が、電力消費量、鉄道輸送量、中長期新規貸出残高の3つの経済指標を合成してつくったもの。 3つの指標とは中国の李克強首相がかつて同国経済の分析に使い、国内総生産(GDP)などの指標よりも重視していたとされる。
 3月の指数は5.1となり、前月比で1.1ポイント低下した。 昨年10月は少し持ち直して10.6となったが、その後は再び低下し続けている。 4~5月の指数は試算していないものの、中国の景気拡大のテンポが緩やかになっていることが鮮明だ。 中国は鉄鋼やセメント、板ガラスなど過剰な生産能力を抱える産業で老朽設備の廃棄を進めており、製造業の設備投資の抑制につながっている。 消費では、公務員の接待費の削減など「倹約令」が敷かれ、企業も忘年会や新年会を控えるなど影響が波及。 2014年の春節期間の小売額は、前年比で13.3%増と過去10年で最低の伸び率だった。 最近は普及が進んだせいか、中国国内でのTVの販売台数も大幅に減少しているという。 正規の銀行融資以外の取引である「影の銀行(シャドーバンキング)」の問題について、報告書は 「金融の不安定性と成長率の低下が相乗的に拡大すると、経済の下押しの影響がより明確になる可能性もある」 と指摘している。    (日本内閣府発表)

   日本の対外直接投資(国際収支ベース、ネット、フロー、100万ドル)
    2010年  2011年  2012年  2013年
米国  9016  14730  31974  43703
中国  7252  12649  13479   9104
韓国  1085   2439   3996   3296
アセアン8930  19643  10675  23610
                             (資料出所:ジェトロ)

2014年5月の「李克強経済成長指数」は年初来最低、中国景気減速は明瞭 
 李克強指数は、英エコノミスト誌が2010年に使用した、中国のGDP成長率を評価する指標だ。 李克強首相は2007年に遼寧省党委員会書記に就任していた際、電力消費量、鉄道輸送量、銀行融資の3つの指標により、遼寧省の当時の経済状況を分析した。 同指数は、工業用電力消費量の増加値、鉄道輸送量の増加値、銀行中長期融資の増加値を結びつけたものだ。 GDPの統計と比べ、この3者は地方政府のGDP崇拝に干渉せず、虚偽の報告をする余地と動機がない。 そのためそこから得られる具体的な数値はより真実に近く、中国経済の動向をより良く反映できる。 「李克強指数」は人々に、中国経済を判断する別の手段を提供した。
 これまでに発表された中国の5月の経済指標が総じて弱い着地となったことで、景気の減速懸念が強まっている。 現地メディアによると、国内総生産(GDP)よりも景気の実態を反映しているとの指摘もある「李克強指数」について、2014年5月は年初来最低の水準にとどまった。 李克強指数とは、中国の現首相である李克強氏の名前をとって海外メディアが名付けたもの。 李首相が遼寧省トップを務めていた際、経済の実態を把握するための参考指標として「発電量」「銀行融資」「鉄道輸送量」の3項目を上げたことに由来しており、この3つをもとに算出される。 中国海通証券の計算によると、5月の李克強指数は4.02ポイントとなり、前月の5.31ポイントから低下。 今年に入って最低の水準を記録した。 なお、同指数はリーマンショック後の2008年末にマイナス0.75ポイントまで悪化した後、2009年末には22.89ポイントまで急上昇していた。(香港フィスコ提供)

 以上をまとめると、実質の中国GDPを指し示す李克強指数は、リーマンショックの2008年末にマイナス0.8ポイントと大幅に落ち込んだあと、膨大な公共投資で景気を無理矢理回復させた翌年2009年末の+22.9をピークに、それ以降は低下を続けた。 2013年10月は+10.6とやや持ち直したものの、 2014年3月は+5.1、 4月は+5.3だったが、 5月にはとうとう前年同月比+4.0ポイントまで下がった。 なお、中国の正式GDPは2014年には前年比+7.5%と予測されている。 やはり李克強指数で見ると公式の中国GDPよりも2ポイントほど低めが実態のようだが、腐っても鯛で中国政府は2014年の公式GDP7%は何があっても死守するであろう。
「GDPを過度に信用しないように」
 1987年、イタリア人は「ついに英国を抜いた」と歓呼した。 同年の国内総生産(GDP)が18%も伸び、英国を抜き、世界5位の経済大国に浮上したとの政府発表があったからだ。 イタリアではこのことが「イル・ソルパッソ(追い越し)」という単語で今でも記憶されている。 しかし、実際には経済がそれほど伸びたわけではなかった。 イタリアだけがGDPの計算時に「地下経済」を含めていたことによる錯覚だった。
  今年4月、アフリカでも似たようなことがあった。 ナイジェリアが南アフリカを抜き、経済規模でアフリカ1位に浮上したとの発表だった。 GDPの基準年度を1990年から2010年に変更し、新産業を算入した結果、GDPがそれまでの倍に増えた。 20年前には産業としては微力だった金融、通信分野が急成長したことを反映した結果だという。 ナイジェリアは国際機関の認証も受けたとしているが、「数字ゲーム」ではないかとの指摘を受けている。
 そうやって浮上させた経済順位は長続きしなかった。 1990年代、イタリアは再び英国に抜かれた。 昨年のイタリア経済は、英国を3ランク下回る世界9位にとどまった。 GDP算出時の大まかな基準は国連が作成するが、細部にどんな項目を含めるかは各国の裁量だ。 このため、経済成長を誇示したい国は、基準を変更し、GDPを膨らますという誘惑に駆られやすい。
 2014年6月6日の外電によると、英国は今年9月にGDPの算定基準を変更し、売春や麻薬取引も計算に入れることを決めた。 英政府統計局は売春婦や麻薬使用者の数だけでなく、売春取引の回数と料金、麻薬の平均消費額なども調べた。 その結果、英国のGDPは約100億ポンド(約1兆7000億円)増えるとみられる。 違法かどうかを問わず、あらゆる経済活動を全てGDP統計に算入するようもとめる国連の勧告に従った結果だという。 とはいえ、あえて違法行為まで含めるべきかどうかをめぐっては論議の的となっている。
 韓国は密輸、賭博、売春などの違法行為について、取引規模の把握が困難だとの理由で、GDP統計には含めていない。 ただ、今年からは研究開発費をGDPに含めた。 これは、世界標準がそうなりつつあるためだ。 これにより、韓国のGDPは100兆ウォン(約9兆9700億円)ほど増えた。 経済規模が10億ウォン相当のマンション10万戸分膨らんだ計算だ。 無論存在しなかったお金が突然生じたわけではなく、新たな基準を採用したにすぎない。 GDPは複雑な経済を端的な数字で表すことができる長所がある。 しかしそれでも結局は基準によって数字が変わる。 GDPの数字に過度に幻惑される必要はない。
 方顕哲(パン・ヒョンチョル)論説委員 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

中国広東省の不動産バブル9月頃に崩壊か?
 中国の不動産仲介大手・中原地産の鄭叔倫総経理が2014年6月10日、「広東省深セン市で9月に“誰の目にも明らかなほど”不動産価格が下落するだろう」 と述べたことについて、中国メディアの経済観察網は11日、「中原地産が9月までに不動産市場から必ず撤退するよう強く警告した」と報じた。 鄭総経理は、「不動産価格は現在も何とか値を保っているが、不動産の売り出し件数、成約件数、訪問客数などはすべて大きく落ち込んでいる」 とし、中古住宅価格の指標として重視されている中原城市領先指数の上昇がすでに終わりを告げたと明かした。 さらに、中原地産の華南地区総裁である李耀智氏は、不動産開発業者が同社に支払うべき仲介手数料のうち、支払いが滞っている額が総額30億元(約492億円)以上に達していることを明かし、「このようなことは健全に発展している業界ではあり得ない」と語ったことを伝えた。
 記事は、「人びとが不動産市場の回復に期待を抱いているなか、現場の不動産仲介業者は反対にますます悲観的になっている」とし、中原地産が深セン市の不動産市場がすでに氷点下にまで落ち込んだと見ていることを伝えた。
 中原地産によると、中古不動産の販売において、2013年1-3月期は訪問客38人ごとに1件売れたというが、13年10-12月では60人ごとに1件、さらに直近3週間では80人に1件しか売れないという。 また、深セン市での14年1-5月の新築および中古の不動産成約面積は前年同期比42.8%減の306万平方メートルにとどまったことを伝えた。 さらに記事は、深セン市での14年1-5月の新築不動産の成約率が50%に満たず、在庫が積み上がっていることを指摘した。 中原地産の分析として、深セン市の在庫面積は通年で300万平方メートルを超える状態にあり続けると伝えた
 李克強首相らは、バブル崩壊ハードランディングを防止すべくこれまで絞っていた政府資金を出動させ始めているが、不動産業界全部を救済するほど豊富な資金を提供することはあり得ない。 不動産業界は地方政府と組んでいるため、不動産バブル崩壊でもっとも痛手を被るのは地方政府と見られている。 そのため地方政府は、新たな投資資金導入に躍起になっており、日本など外国からの地域投資を渇望しているが、中国への外国投資は頭打ちしつつあり、地方政府にとっては頭が痛い。 一方、むしろ中央政府は、国営企業に対してこれまで蓄えた資金を外国に立地している外国企業に出資することを勧めているし、さらに中央政府自身もアジアインフラ投資銀行を設立して3兆円くらい出資することを計画している。 世界中からの資源や食糧確保、さらには今年末から始まる米国などの金融引き締めなどに備えているのだ。 (サーチナ配信記事などより)

中国不動産バブル崩壊もあり。と中央銀幹部が警戒感示す 2014.6.21

 中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は6月21日、山東省青島で講演し、中国には「不動産バブル崩壊や、さらには経済危機が起きる可能性もある」と警戒感を示し、経済安定のために金融改革を進める考えを強調した。 潘氏は「中国では住宅購入が、国民にとって資産を増やす主要な手段になっている。このような状態は経済発展の大きな障害となりかねない」と指摘。 投資が不動産に集中している状況を改めるため、規制緩和を通じて金融商品や投資手段を多様化すると説明した。 中国では、上昇続きだった住宅価格が各地で一転して値下がりし始めており、不動産バブル崩壊の懸念も取り沙汰されている。

『日本経済新聞』(6月17日付)は、次のように伝えた。
 「中国家電大手、海爾集団(ハイアール、山東省)が2014年中に合計1万人の人員削減を計画していることが分かった。 工場従業員が主な対象で、現在の社員数7万人の約14%に相当する人員を減らす。生産ラインの機械化を進めて経営の効率化につなげる。 中国の家電市場は成長が鈍化しており、家電メーカーがリストラに踏み切る動きが相次いでいる。 人員整理は、主に冷蔵庫やテレビなどを生産する「中級作業員」が対象という。 危険性が高い生産ラインを中心に産業用ロボットで作業を代替していく計画だ」。
 「ハイアールは2013年も冷蔵庫や洗濯機など白物家電部門を中心に、全体の18%に当たる約1万6千人を削減。 8万6千人から7万人に体制を縮小したが、今年も大規模リストラを実施して合理化を加速する。 背景にあるのは中国の家電市場の成長鈍化だ。 中国国家統計局によると、2014年1~5月の家電小売額は前年同期比7.3%増と、2013年通年の伸び率(14.5%)を大幅に下回って推移している。 さらに、スマートフォン大手の北京小米科技(北京市)が、薄型テレビに参入する。 国内需要を巡る新興勢力との競争も激しさを増している」。


 中国政府・国家統計局は2014年9月13日、8月の鉱工業生産が前年同月比6.9%増にとどまり、7月の同9%増より大幅に鈍化したことを発表した。 英紙フィナンシャル・タイムズ中国語版は9月15日、「中国の経済成長率目標が達成できるか暗雲が漂った」 と論じた。
 記事は中国の8月の各種経済指標が落ち込んだことについて、中国政府・国家統計局が「海外市場における需要鈍化および、不動産市場を始めとする中国経済の下振れ圧力によるもの」と分析していることを紹介した。 さらに、オーストラリア・ニュージーランド銀行による発表として、「中国の経済成長が想定より速く鈍化しているという見方をさらに強める内容だった」と伝え、中国経済の成長率が7.5%に達するためには鉱工業生産が前年同月比9.0%増の伸びが必要だと論じた。
 続けて、オーストラリア・ニュージーランド銀行の劉利剛エコノミストが「経済の急激な鈍化によって中国政府が進めている構造改革が暗礁に乗り上げる可能性がある」と指摘したことを伝え、さらなる成長鈍化を防ぐために中国政府は金融緩和を行う必要があるとの見方を示した。 また、一部の専門家からは「鉱工業生産の鈍化は、過度に工業に依存する経済構造からの転換が功を奏しつつあることを意味する」 との声があると紹介する一方で、イギリス大手商業銀行のロイヤルバンク・オブ・スコットランドのLouisKuijsエコノミストの発言として、「8月の経済指標は急激に下振れし過ぎている」 とし、「中国政府が看過できる範囲を超えている可能性がある」 と論じた。


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韓国の経済状況
停滞のトンネルを抜け出る「起死回生策」は韓国にあるか
/勝又壽良ブログ(2014年6月19日)より

 韓国経済は輸出で保っているようなものだ。内需は不振であり、それを輸出がカバーしている。これまでは、中国向けの輸出が順調であった。長年、苦しんできた外貨準備も増えており、5月末で3609億ドルになった。「世界7位の外貨保有国」と胸を張っている。ちなみに4月末で見ると、1位は中国の3兆9481億ドル。日本が1兆2828億ドルで2位である。韓国は、堂々の「ベスト10」入りである。
 この外貨準備の増加ぶりを見れば、「韓国経済は安泰」と言いたいところだが、肝心の内需である個人消費や設備投資が沈滞したまま。これが点火しない限り、経済が順調な軌道回復とはいえないのだ。日本は「失われた20年」と言われ続けてきた。アベノミクスで状況が一変。4月の消費税3%アップのショックを乗り越え、設備投資も企業収益回復をバックに増加に転じている。
 この原動力は、言わずと知れた「超円高修正」である。韓国にとっては、「円安=ウォン高」となって逆転した。過去4年余、日本が超円高に苦しんだとは反対に、韓国では「円高特需」に恵まれたはずだった。実際は、サムスンと現代自が業績を伸ばした程度で、他の財閥グループは総崩れである。一体、韓国経済に何が起こっているのか。
経済奇跡のカギ失う
 韓国紙『中央日報』(6月9日付け)は、「韓国は経済奇跡のカギを失った」と題するコラムを掲載した。筆者は、シン・ジャンソプ(シンガポール国立大学経済学教授)氏である。
① 「韓国経済はいま低成長のトンネルに深く入り込んでいるようだ。今年に入り世界経済が回復の兆しを見せ韓国経済も少しは改善するように思われたが、第2四半期に入り輸出と内需が同時に鈍化している。さらに大きな問題は、今後悪化する可能性が大きいところにある。20年間の成長率推移を見よう。アジア通貨危機前の1990~97年の年平均成長率は7.5%だった。韓国が『経済奇跡』を謳歌していた時期だった。通貨危機後、国際通貨基金(IMF)プログラムを受け入れ構造調整過程を経た1998~2007年は、成長率が年平均4.7%と大きく鈍化した。世界金融危機後の2008~2013年には平均2.9%でさらに大きく下がった」。
 このコラムは、韓国経済の直面する悩みをズバリと指摘している。現象的にはその通りだが、なぜこうした「停滞局面」に達したか、という根本的な理由については残念ながら触れられていない。私は、日本経済で突然に訪れた経済成長率屈折の背景と同様なことが起こっている結果と見る。すなわち、人口動態の変化である。もっとはっきり言えば、全人口に占める生産年齢人口(15~64歳)比率がピーク・アウトしたからだ。この問題については、後で日中韓を比較しながら議論したいと思う。
② 「経済成長率(注:低成長率という意味)だけで見ると、韓国はすでに先進国水準だ。1人当たり国民所得は、中進国水準を抜け出せずにいる。早老現象だ。先進国になる前に成長率鈍化があまりに早く現れた。『東アジアの経済奇跡』を先導した韓国がなぜこのようになったのか。1次的原因は明白だ。投資と貯蓄が振るわなかったためだ。韓国が『経済奇跡』の街道を走った1990~97年には投資が年平均14.4%増加した。しかし通貨危機後の1998~2007年には投資増加率が年平均5.0%に急落した。2008~2013年には平均4.1%だ。あまり大きく落ち込んでいないように見えるが、ここ数年間の指標は暗鬱だ。2011年に2.5%で2012年にはマイナス0.1%だった。2013年には4.1%でやや回復したが、3年間の平均投資増加率は2.2%にすぎなかった」。
③ 「貯蓄率も暗鬱だ。韓国の貯蓄率が20~30%に達した時期には多くの専門家が米国の過消費を批判した。当時、米国の貯蓄率は3~4%にすぎず、時にはマイナスだった。しかしいま韓国の貯蓄率は3~4%で推移する。米国より低い水準に落ちた。投資しないで貯蓄しない経済がまともに成長することを期待することはできない。『東アジアの経済奇跡』のカギも投資と貯蓄だった。60年代初めには東アジアと中南米の投資率は同水準だった。東アジアは、投資率を中南米の2倍近くに引き上げ経済奇跡を作り上げた。いまでは昔話だ。韓国はいま低投資・低貯蓄国になった。経済奇跡のカギを失ったのだ」。
 韓国の貯蓄率が低下したことを受けて、投資率が低下したことは疑いない。低貯蓄・低投資国になったのである。韓国の貯蓄率が20~30%に達した時期もあるが、現在は3~4%とほぼ米国並みの水準にまで低下している。日本も同様なレベルであり、決して韓国を批判できるわけでない。日韓が揃って低貯蓄率に苦吟しているのは、その背景には、人口動態の変化がある。

 生産年齢人口比率が上昇局面=人口ボーナス期にあるときは、高い貯蓄率になって当然である。一家の家計に喩えれば、扶養人数よりも働き手が多ければ、自然に貯蓄率は高まるものだ。だが、生産年齢人口比率が下降局面=人口オーナス期にはいると、扶養人数が増えて働き手が減る。貯蓄率は低下して当然である。現在の韓国に起こっている「経済停滞」は、人口オーナス期接近という事情が災いしているのだ。この事実認識が不可欠である。
 人口動態は、事前に最も正確に把握できる経済統計とされている。子どもの出生率(合計特殊出生率)の変化によって、一国の基礎的な経済条件は決まるものだ。後は、その人口動態を跳ね返すべく、研究開発や定年制の引き上げなどの対応によって、人口動態の制約を部分的に緩和させることは可能である。韓国では、その動きが顕著な効果を上げていないのだ。韓国政府自体に、そうした危機感が欠如している。日本政府が、50年後の総人口1億人維持を目的に掲げたのは、人口動態の危機を把握している結果である。韓国もこうした危機感を持つべきなのだ。この認識を明確にすれば、韓国経済はいかなる経済政策を採るべきか。その方向性がはっきりする。
④ 「根本的原因は韓国が現在維持している経済システムにあるようだ。97年の通貨危機を経た後、韓国は英米の先進国モデルを「グローバルスタンダード」として受け入れた。先進国モデルを適用して「構造調整」をしてこそ先進国入りできるというおかしなコンセンサスが形成された。しかし先進国モデルは低成長モデルだ。先進国と同じ経済構造を作れば低成長体制になるのはあまりにも当然の結果だ。この当然の道理を見過ごしたまま、これまで私たちは先進国をまねるのにとても多くの努力を傾けた。その結果、先進国入りに失敗した」。
 ここでは、韓国が1997年の通貨危機の際、「先進国モデル」を適用して構造調整したことを槍玉に挙げている。具体的には、企業の過剰債務(債務比率400%)を1年半で200%へと半減させた。それが、韓国企業の活力を奪ったという認識である。この批判は正しいだろうか。過剰債務の整理は企業再建の第一歩である。企業の負債比率は、「100%以下」(注:50%以下が望ましい)をもって健全性の基準とするのは世界共通である。過剰債務の整理は当然すぎる対策である。現在、中国経済が210%以上の負債比率である。このまま放置したならば、2017年には270%に達すると予測されている。世界銀行もIMFも、必死になってこれを食い止めようとしている。経済健全化の前提条件は、過剰債務の整理であるのだ。
 こう見てくると、「先進国モデル」は決して批判の対象ではない。真に韓国経済停滞の原因は、人口動態の変化が原因である。それは、韓国経済が日本経済の「失われた20年」の過程をそのまま、歩み始めていることに現れている。アジア諸国の「人口ボーナス期」(生産年齢人口比率の底からピークまでの期間)を次に上げておく。
   人口「ボーナス期」の年数一覧
国名   始期     終期   期間(年数)
日本   1950   1990    40
中国   1978   2010    33
韓国   1965   2015    50
インド   1970   2035    65

 資料は、小峰隆夫他編『超長期予測 老いるアジア』(2007年)をベース若干の修正(中国)を行った。
 日本の平成バブル崩壊は1991年である。人口ボーナス期の終期が1990年である。中国のバブル崩壊の始発期の正式判定はまだできない。2011年とすれば、人口ボーナス期の終期が2010年(経済成長率のピーク期)であるから、ほぼ重なりあう。韓国の人口ボーナス期の終期は2015年であるが、すでに前倒しになっている公算もある。日本、中国、韓国ともに「人口ボーナス期」の終期直前は、住宅(不動産)バブルが起こっている。これは、人口動態変化によっても説明可能である。結婚適齢期の青年層人口がピークを迎えて、住宅需要が最も盛り上がる時期でもあるからだ。これを背景に住宅投機が発生してバブル化するものである。

高級品消費財で後手
 韓国に話題を絞ると、前記の「人口ボーナス期」の終期が若干、前後するとしても、大勢は「景気停滞」局面に入ることは疑いない。とすれば、韓国は今後なにをすべきかが焦点になる。人口5000万人の国家であるから、輸出もないがしろにはできない。だが、対中国輸出ですら、すでに限界に突き当たっている。これまで、経済成長率重視と同様に、輸出総額だけを注目して、輸出品構成の変化には無頓着であったことも確かだ。
『朝鮮日報』(6月9日付け)は、次のように伝えた。
⑤ 「中国の消費財市場の規模は持続的な経済成長と都市化で拡大の一途だが、韓国による中国への消費財輸出は2012年の5位から昨年は6位に後退したことが分かった。中国の消費財輸入は2010年に1000億ドルを超え、昨年には1900億ドルを上回り、年平均24%のペースで増加している。2009~12年までの中国消費財輸入市場では、韓国が米国、ドイツ、日本、東南アジア諸国連合(ASEAN)に次ぐ5位を守っていた。昨年、英国に抜かれて6位に後退した」。
⑥ 「中国の高級消費財市場が急成長するなか、韓国の対中輸出は中間財中心に大幅に拡大したものの、高級材の輸出が不十分だったためとみられる。世界最大の高級消費財消費国である中国は、世界の高級消費財市場の28%を占めており、海外旅行時やインターネットによる直接購入によるぜいたく品の海外からの購入が中国国内での購入を上回っている。中長期的に中国での高級消費財需要は、持続的な増加が見込まれる。韓国は中国の高級消費財20品目の輸入市場で平均輸入単価が5位以内に入る品目がなく、大半が10位前後にとどまっている。輸出品目の高級化で遅れていることを示している」。
 中国の高級品消費財市場において、韓国製品は平均輸入品単価では10位以下となっている。「メード・イン・コリア」は、中国の消費者から「熱烈歓迎」されていないのだ。6月17日のブログで取り上げたように、中国人一般の韓国人へのイメージは良いとは言い難いのである。旧朝鮮李朝が国境を接していた関係上、歴史的にも多くの文化的な対立が存在してきた。底流では、互いに軽蔑しあっている側面があるのだ。これが、中国人の韓国製品への微妙な「反応」をもたらしている。
 その具体例として、「中国市場で、家電・大型スーパー・機械装備などの韓国企業のほとんどは販売不振に陥っており、このところ苦戦中」(『朝鮮日報』6月8日付け)なのだ。この分野では日本企業が、韓国企業に先行しており多大の実績を上げている。大型スーパーでは、日本企業が独占的な強みを発揮している。当然、日本製品が数多く扱われていると見て良い。結局、韓国流通業は中国で日本の後塵を拝している。それが、そのまま高級品消費財市場でハンディを背負うことになったのであろう。
 韓国の対中国輸出は、構成品目で高級消費財へのシフトが遅れているとすれば、一大事である。韓国にはその対応能力が構造的に乏しいからだ。欧米や日本の製品のごとくブランドイメージに欠けているのである。これまでの韓国メーカーの製品戦略は、日本製品を分解して「良いところ取り」した製品を低価格で販売してきた。それが新興市場では、大当たりして本家の日本製品と互角の勝負をしてきた理由だ。皮肉にも、中国の高級品消費財市場が育ってくると、従来の韓国企業の商品戦略は瓦解する。
 「イノヴェーション能力」に欠ける韓国企業は、この苦難期を打開できる基礎的な条件を揃えているとは思えない。独創的な新製品は、大企業から出てくるとは限らない。多くは中小企業の試行錯誤から生まれるものである。その中小企業の層が韓国では薄いのである。この事態を韓国はどのようにして打開するのか。はっきり言えば、手探り状態である。「反日」で広げた日韓の溝が、こうした事態をいっそう解決困難に向かわせると見られる。
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最近韓国経済が乱調
  2014年6月(韓国中央日報SUNDAY第381号)
 韓国の景気指標が尋常でない。 統計庁によると2014年5月の鉱工業生産は2.7%減少した。 2008年12月のマイナス10.5%以降5年5カ月ぶりとなる下げ幅だ。 今年に入り3月を除きマイナス成長が続いている。 設備投資・建設工事も同様だ。
  心配なのはこうした生産・投資不振が一時的な現象ではないという点だ。 経済成長率は2010年の6.5%でピークとなった後3%前後に大きく落ち込んだ。 消費や設備・建設投資もやはり2010年以降下がり続けている。 海外の事情も明るくない。国際通貨基金(IMF)と米連邦準備制度理事会(FRB)は今年米国の成長見通しを相次いで0.7~0.8ポイント引き下げた。 欧州はデフレの恐怖に捕らわれている。 この渦中にウォン相場は連日上昇し、1ドル=1000ウォン水準まで脅かしている。 輸出を柱とする韓国としては四面楚歌の局面だ。
  来月スタートする崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済チームの肩が重いのはこのためだ。 さらに遅くなる前に経済の活路を見いださなければならない。 ところが崔ギョン煥経済チームが使う浮揚策の最初のボタンとして総負債償還比率(DTI)と住宅担保認定比率(LTV)緩和が議論されているのは不安だ。 景気を回復させようとするなら低迷した不動産市場に火をくべるのが近道と判断したようだ。
  しかしDTIとLTVは景気浮揚手段でない。 金融健全性を守るためのバラスト水だ。 急な状況だからとバラスト水に手を付けるのは危険千万だ。景気浮揚が急がれるからとカード会社の一方的な会員募集を黙認し2002年に「カード大乱」を経験した前轍をまた踏んではならない。 その上実効性も疑問だ。 銀行が貸出を少なくして家を買えないのではないためだ。 ややもするとすでに爆発直前である個人負債の爆弾の信管ばかり触れることになりかねない。
  景気浮揚には金利引き下げや財政支出拡大のような正攻法を選ぶのが正しい方向だ。 13カ月にわたり金利据え置きに固執してきた韓国銀行も物価安定というドグマから抜け出す必要がある。 すでに主要国の中央銀行は低成長・低物価という「ニューノーマル」時代に合わせ非伝統的政策を競争的に開発している。 FRBは100年の伝統を打ち破り「量的緩和」という浮揚策を3回も使った。 欧州中央銀行(ECB)は銀行が中央銀行に資金を預ける際に利子の代わりに過怠金を科す「マイナス金利」を導入した。 FRBやECBが市場で尊重されるのはこのように国家的危機に一肌脱ぐ責任感と実力があるためだ。
  中長期的に最も後腐れなく確実な景気浮揚策は企業が投資を増やすようにすることだ。そうするには投資を妨げている規制廃止が何より至急だ。経済民主化議論から1年にわたりタイミングを逸した後に規制改革に方向を定めた朴槿恵政権の経済政策がセウォル号沈没事故後に再び漂流するように見えるのは心配だ。 国民の安全や市場の健全性を守るための規制は強化した上で企業を海外に追い出す規制は1日も早くなくさなければならない。 それでこそ雇用が増え経済が回復する。雇用のない景気浮揚は砂上の楼閣だ




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世界銀行へ日本が最大規模資金を拠出。中国主導のアジアインフラ投資銀行に対抗か。2014年6月28日 NHK
 途上国の開発支援を担う世界銀行の資金基盤を強化するため、日本は世界最大の規模となる総額50億ドルの資金を新たに拠出することになり、6月27日ワシントンで署名式が行われました。
 世界銀行の関係各国は、去年、特に貧しい途上国の開発支援に充てる基金を増やすため、今後3年間で総額520億ドルを超える資金を拠出することで合意しました。 この合意に基づき、6月27日、ワシントンの世界銀行本部で署名式が行われ、世界銀行のキム総裁(韓国系米国人)と日本の佐々江駐米大使が資金拠出の文書に署名しました。 日本は今回、世界銀行に対して出資と融資の形で、世界最大の規模となる総額50億ドルを拠出することになっています。
 佐々江大使は「日本を含め各国とも財政状況は厳しいが、新たな融資の枠組みによって途上国の支援に必要な資金基盤が強化されるだろう」と述べました。 これに対してキム総裁は「今回の資金基盤の強化は日本の強力な支援なしには達成できなかった」と述べました。 今回、日本をはじめ各国から拠出される520億ドルの資金は、2030年までに貧困の撲滅を目指す世界銀行の目標達成のため、電気や水道が通っていない地域での開発やワクチンの提供などに充てられることになっています。(NHK)


中国主導のアジアインフラ投資銀行/米国が韓国の加盟に難色。2014年06月28日 [中央日報日本語版などより]
 米国政府が韓国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)加盟の動きにブレーキをかけたことが分かった。 AIIBとは、中国が自国中心の新しい国際金融秩序を構築するという目標で設立を推進している機構である。  韓国政府と金融界によると、中国の王毅外相は5月、朴槿恵(パク・クネ)大統領を表敬訪問した際、「7月3、4日の習近平国家主席の韓国訪問で、共同宣言文に『韓国がAIIBに加盟することにした』 と明示してほしい」 と要請した。 中国は今月4日に中国を訪問した玄オ錫(ヒョン・オソク)経済副総理にも同じ要請をしたという。中国は韓国を取り込もうと必死である。
 
これに対し米国政府は今月初め、在韓米国大使館を通じて、「韓国のAIIB参加に深い懸念(deeply concern)を表明する」 という立場を韓国政府に通知したことが分かった。 「AIIBは中国が政治的に悪用する可能性が高い。 韓国がAIIBに加盟する場合、その間、韓米両国が築いてきた友邦としての信任度が影響を受けることになるだろう」 と警告した。 振り返ってみれば、AIIBと同様のアジア銀行設立構想については、日本の経済成長著しかった20年以上前に、日本が設立をアジア諸国に働きかけたことがあるが、このときもアメリカの強硬な反対により構想が潰された経緯がある。 今回も同じような経緯をたどっているが、米国に頭のあがらない日本と違って米国への対抗心が強い中国は、何が何でも今年中にAIIBを設立するだろう。 世界銀行やアジア開発銀行との競争関係も生まれるので、アジアにとっては良いことだと思う。
 さてしかし、韓国政府はAIIB加盟について悩んできた。 従来の世界銀行やアジア開発銀行などの国際金融機構内での韓国の影響力が小さかったため、AIIB参加を通じて、韓国の国際的な地位を高めようともくろんでいたのだ。 また、朴大統領の北東アジア開発銀行構想と韓国内の人民元決済の拡充、決済銀行の設立などとも関連して、中国の経済支援を受けやすくしようとする目的もある。 ただこの銀行組織は、中国の独裁構造であり、韓国はただの脇役となる可能性が多分にある。 韓国の影響力を高めるためには、それだけ多くの出資資金を負担しなければならない。
 日本はこのたび、世界銀行に今後3年間の拠出金全体の1割にあたる50億ドルを拠出することを決定した。 世界銀行では、日本が最大拠出国となる。 
一方、中国主導のAIIBの出資金は全体で600億ドル程度と予測されるが、そのうち半分の300億ドルを中国が拠出する用意があるようだ。 残りの300億ドルのうち、中国は韓国には数十億ドル拠出して欲しいようだが、これは韓国にとってはとてつもない大金である。
 こうした中、このたび米国政府は、韓国のAIIB加盟に対して明確に反対する意思を伝えた。 このため青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府は、非公開経済金融点検会議を開き、対策準備に入った。 韓国政府は、韓国のAIIB加盟をめぐり、米国と中国両大国間の葛藤につながることを懸念しているのだ。
 ある政府関係者は匿名を条件に、「米国オバマ政権は5月ころまでは、韓国の参加は懸念されるがこれは韓国が決めることだ、という立場だったが、今月に入ってから韓国は一体どちら側にベットするつもりなのか、と強硬に反対する態度に変わり、困惑している。 安倍政権が米国ロビーに巻き返したのだろうか」 とし、「経済を優先して中国を選択すれば、安全保障同盟の米国とは仲が悪くなりかねないので、我々としては困惑している状況だ。 これほど強く米国が警告してきた以上は韓国のAIIBへの大型出資は難しくなったが、これは少額の支出で済ませられるチャンスでもある」 と話した。

 そこで東北アジアのバランサーを自称する青瓦台と政府は、米中両国を納得させられるように腐心し、7月4日の朴大統領と習主席の共同宣言文に、「AIIB設立に原則的に賛成する意思を表す」案と、「AIIBへの言及なく、アジアインフラ投資活性化の必要性だけを明らかにする」案を準備しており、詰めの調整を急いでいる。  果たして中国や米国がそれで納得してくれるかどうかだが、まあ中国も今は韓米日の弱い鎖である韓国を何とかして引き剥がそうと必死なときなので、韓国が嫌だと言えば無理矢理に自分の意見を押し通すことはあるまい。 下記にあるように、中国の新聞も、「中国は韓国を属国と見るべきではない。」 と応援してくれている。 ここは朴大統領も、バランサーとしての外交手腕が問われる重要な場面だと認識すべきところだ。
◆AIIBとは =米国と日本が主導する世界銀行やアジア開発銀行(ADB)に対抗する中国主導の国際銀行組織の略称。 資本金は500億-1000億ドルと予想される。 うち半分を中国が負担する予定だ。 参加予想国は、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中東国家など、親中国家一色である。 中国の意向で、米国・日本・インドは加盟の対象から除外されているとされているが、中国担当部局からは日本に参加要請が来ているともされる。 真偽は不明だが、中国としても水面下では日本やインドに参加を働きかけている可能性は高い

「中国は韓国を属国視するべきではない」と習国家主席訪韓を前に環球時報紙が記事発表
 2014年6月30日、習近平国家主席の訪韓を前にして、対日強硬路線を掲げる中国紙・環球時報は、「中国は韓国との抗日同盟を望んではならない、 韓国を属国視してはならない」 と題した記事を掲載した。
 習近平(シー・ジンピン)国家主席の訪韓が決定した。 中国の世論は韓国との抗日共同戦線や中韓同盟締結で盛り上がっている。 今の中韓関係は史上最良だが、抗日で両国が手を結ぶという考えは現実的ではない。 それはただ韓国を困らせるだけでなく、中国に利用されているとの感覚を韓国に抱かせ、中国に対する不信感を生じさせることになる。  韓国は米国の同盟国だ。 米国の利益を考えることなしに韓国の外交は成立しない。 米国は日韓関係の悪化を望んでいない。 北朝鮮のミサイル脅威を理由に、米国は日米ミサイル防衛システムへの参加を韓国に強く求めている。 だが、韓国は中国への配慮から防衛システムの参加は拒否し、情報協力のみ同意している。
 韓国と中国の指導者は、いずれも日本の指導者の右翼的歴史観に危機感を抱いている。 しかし韓国は、慰安婦問題や靖国神社参拝などに対する日本への抗議を独自のやり方で行いたいと考えている。 日中韓3カ国の関係悪化は、日中韓自由貿易協定(FTA)など東北アジア地域の協調に深刻な影響を及ぼしている。  韓国は自主的外交に極めて敏感だ。 中国と米国、中国と日本の間に挟まれたくないと思っている。 だが、韓国経済は日米両国に大きく依存しており、それが韓国の外交政策にとって足かせになっている。 
(レコードチャイナ 翻訳・編集/本郷)
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今後の日本の年金は85歳時には受給開始時から実質3割減するのが真実の姿/毎日新聞2014年6月17日
 
厚生労働省は27日の社会保障審議会年金部会(厚労相の諮問機関)に、モデル世帯の厚生年金の給付水準(現役世代の平均的手取り額に対する年金額の割合)が、受給開始から年を取るにつれてどう変わるかの試算結果を年齢層別に説明した。ともに1979年度生まれで現在35歳の夫婦の給付水準は、受給を始める65歳(2044年度)時点では50.6%あるものの、受給期間が長くなるほど低下し、85歳以降は40.4%まで下がる。どの世代をとっても受給開始時は50~60%台の水準ながら、90歳付近になると41.8~40.4%まで低下する。
【厚生年金給付水準 「成長頼み」の側面否めず】
 政府はモデル世帯(平均手取り月額34万8000円の会社員の夫と専業主婦の妻、夫婦は同じ年齢)の夫婦2人分の年金給付水準について、「50%を維持する」と法律に明記。6月3日に公表した5年に1度の公的年金の検証結果でも、15年度から43年度まで労働人口の減少などに応じて毎年、年金を1%程度カットする仕組み(マクロ経済スライド)を導入し、14年度の給付水準(62.7%)をじわじわ下げていけば、43年度以降は50.6%を維持できるとしていた。 しかし、今回の追加試算で、「50%」は受給開始時の話に過ぎないことが明確になった。試算はいずれも、将来の実質賃金上昇率が1.3%で推移することなどを前提としている。
年金の給付水準は、もらい始めは現役の賃金水準に応じて決まり、受給開始後は毎年、物価の動きに合わせて増減されるのが基本。通常、物価(年金)の伸びは賃金の伸びを下回るため、年金は賃金の伸びに追いつけず、現役の賃金に対する年金額の割合を示す給付水準は、年々低下する。 とりわけ、15年度から43年度までは、マクロ経済スライドの適用を前提としている。この間の年金の伸びは物価上昇率よりも低く抑えられ、現役の賃金との開きはさらに大きくなる。その結果、14年度に65歳で受給を始める49年度生まれの夫婦は、最初の給付水準こそ62.7%だが、19年度(70歳)は58.1%、24年度(75歳)は51.6%と年々下がり、39年度(90歳)には41.8%に低下する。
若い世代はさらに厳しい。 84年度生まれの30歳の夫婦の場合、49年度(65歳)の受給開始時に既に50.6%。 5年後には47.4%と5割を切り、69年度(85歳)には40.4%となる

-以上-
2014年7月15日
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